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「明治大学メモリアルホールにおける「開校記念特別展示」の開催」高校3年B組副担任(社会科)
4月14日(火)から「明治大学付属世田谷中学校・高等学校開校記念特別展示」が明治大学のご厚意により、明治大学駿河台キャンパス大学会館1階メモリアルホールで開催されています。これはこの4月に開校した本校の新たなる船出にあたって、前身である日本学園中学校・高等学校の歴史を振り返りながら、これからの進むべき道を考えようという企画です。私は本校の史料室管理委員会の一員として今回の企画の準備に関わったので、ここに一文を寄せることにしました。
展示内容は以下の通りです。
Ⅰ 明大世田谷出身の文化勲章受章者
Ⅱ 明大世田谷の歩み
Ⅲ 明大世田谷の「いま」
本校の前身である日本学園中学校・高等学校は1885(明治18)年、杉浦重剛によって東京英語学校として創立されました。杉浦先生は著名な言論人・教育者だったため、先生の下で学ぼうと多くの若者が集まってきましたが、岩波茂雄もその一人です。一度入試に落ちてしまった岩波ですが、どうしても入学させてほしいとの思いを綴った手紙を杉浦先生に送りました。私は以前、その手紙を現代語訳して文化祭の時に展示したことがありますが、漢文調の力強いリズミカルな文章で、岩波の杉浦先生への敬愛の念がよく伝わってくる内容でした。幸い岩波は再試験に合格して入学を許されましたが、のちに自らが創立した岩波書店から『杉浦重剛座談録』を刊行して師の恩義に報いています。
本校は140年間にわたる歴史で多くの人材を輩出してきましたが、『Ⅰ 明大世田谷出身の文化勲章受章者』では歌人の佐佐木信綱から工学者の甘利俊一氏まで、本校出身の8名の文化勲章受章者をパネルで紹介しています。その中に岩波茂雄もいるのですが、他にも日本画家の横山大観、大正デモクラシー期に活躍したジャーナリストの長谷川如是閑、小説家の永井荷風などがおり、この8名の業績を辿るだけで近代日本の歴史を振り返ることができます。
「Ⅱ 明大世田谷の歩み」では東京英語学校から日本中学校の時代を経て、第二次世界大戦後に日本学園中学校・高等学校になるまでの歴史を史料室所蔵の史資料に基づいて紹介しています。現在、本校は「国際理解教育」「キャリア教育」「理数教育」を教育活動の3本の柱としていますが、元々、英語学校として出発した経緯があり、創立者の杉浦先生も化学を専攻してイギリスに留学したことを思えば、現在の教育理念の萌芽は過去の歴史の中に見出せるとも言えます。漢学の素養があり、日本人の国民性や伝統文化を重んじる「日本主義」を唱えていた杉浦先生が、若い頃は海外で理数系の学問を学んでいたというのは興味深い事実です。
「Ⅲ 明大世田谷の「いま」」では、新しい校舎も含めた現在の本校の姿を写真で紹介しています。生徒たちには先輩たちの歴史を時には振り返りながら、明治大学付属世田谷中学校・高等学校としての新しい歴史を築き上げて行ってほしいと願っています。
【明治大学付属世田谷中学校・高等学校開校記念特別展示】
■展示期間
2026年4月14日(火)~2026年4月30日(木)
■会場
明治大学 駿河台キャンパス大学会館1階 メモリアルホール
