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「『にちがくの100冊』保護者のための読書会を開催しました。」中学部長/国語科主任
10/25(土)に「にちがくの100冊」保護者のための読書会を開催しました。
本校国語科では、本年度より読書指導の一環として「にちがくの100冊」を選定。各定期試験ごとに最低1冊を読んで読書レポートを書くという活動を行っています。
そこで、「にちがくの100冊」や読書指導の趣旨を理解していただくために、中学生の保護者対象に「読書会」を企画しました。
実は、かれこれ10年ほど前、私が高校の学年主任を務めていた頃に何度か保護者との読書会を実施したことがあり、今回、少しでも読書の面白さなどを共有できたらと考えて企画したところ、11名の方に参加いただきました。
課題図書は『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎 著)。
日本学園では永きに渡り、主に中学1年生が読んできている作品になります。
また、宮崎駿がこの作品をモチーフに取り、同名のアニメ映画を製作したことでも話題になりました。
会では、宮崎アニメでのこの書籍の取り上げられ方から始め、作者吉野源三郎や、現在文庫版を出版している岩波書店の創業者であり、本校の卒業生である岩波茂雄の話などを混ぜながら話を進めました。
もちろん、私の話だけで終わるのではありません。
会の中で、特に参加者の皆さまに考えていただいたのは次の点です。
①「油揚げ」が何からできているか、皆さんのお子さんは知っているか。もし知らないとすれば、それはどういうことが原因なのだろうか。
②主人公コペル君が大きな人間的成長を遂げたとするならば、それには何が欠かせなかったのだろうか。
③コペル君が成長した時代と違って、現代は何が子どもたちの成長を阻んでいるのだろうか。
このような観点で参加者の皆さんにディスカッションしていただき、私たちの教育や子育てについて見つめ直せる機会となるように努めました。
参加者の感想は好評で、ぜひ次回も開催してほしいとのお声をいただきました。
できれば3学期、第2回を実施できればと考えております。
ご参加いただいた皆さま、いったい何をやるのだろうと、何やら得体の知れない会ではありましたが、思い切ってご参加下さった皆さまの軽妙なるフットワークに大いに感謝いたします。
【参加者の感想をいくつか紹介します(抜粋)】
〇大人になってから本を読んだ後に自分の考えを纏めたり、深く掘り下げる事を行う機会が無かったのでとても有意義でした。 時代は違ってもコペルくん達と我が息子達と重なる部分も多く、子供達の場面ではやり取りの情景が容易に頭に浮かびました。今年の冬にもし雪が降ったらきっと雪合戦するのだろうな。などとついつい親目線で読んでしまいました。 私自身もコペル君のお母さんの様に辛抱強く待つ姿勢を見習いたいです。
〇息子の本を読むと、鉛筆で薄く線が引いてありました。 琴線に触れたであろう部分と推測でき、親として大変嬉しく感じました。自分の読書だけでは得ることできない考察、時代背景の理解ができました。 また同時に、今、まさに自分が「人間分子の関係、網の目の法則」の繋がりの中にいて、その恩恵(授業)を享受していると実感しました。「どちらが正しい、正しくないかに終始せず、時間をかけて言葉を尽くす。じっくり言葉を選びながら、言葉の背景にある気持ちに思いを馳せんながら、話を聞く。そんな対話を。」 省察する時間を持ちながら、大切にしていきたいと思います。子どもから大人へ、多感なこの時期を親としてどのように見守るかそのヒントを頂いたありがたい時間でした。
〇この読書会は作品の文面内に留まらずにとにかく、自ら考えること、自ら答えを導き出すことに拘っていらっしゃると感じました。具体的には「油揚げ」の問いは特に面白い視点であると感じました。日学が長きに渡り生徒達に伝承してこられた創発学の真髄を感じとることができた気がいたします。
