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中学1年 漢字学~漢字に関する書籍を読む (国語科主任)
本校の中学1年では国語の授業の中で「漢字学」と称し、漢字について学びます。
中学受験ではとかく「覚えること」が中心となってしまいがちな漢字学習ですが、その成り立ちや、その背景にある、連綿と私たちに受け継がれた古代中国の人々の生活や考え方や物事のとらえ方について、もう一度学び直すもので、中学1年対象に国語の中で長く続けている授業になります。
生徒たちは、部首や漢字が伝える「隠された意味」を知ると一様に驚きの声を上げます。
高校まで続いていく漢字の学習を、単に覚えさせられるだけの学習ではなく、文字や日本語に対する思考を深める本質的な学習へと深めるために、「漢字学」はとても大切な学びだと私たちは位置づけています。
夏休みには「漢字に関する本」を読んで読書レポートを提出します。

今年の生徒の読書レポートをいくつか紹介します。
●『漢字の字源』(阿辻哲次著)を読んで ~私は1学期の国語の授業で「漢字学」を学んだ。それまで暗記するだけだった漢字が三千年以上の歴史を持つ文字だと知り、新鮮な衝撃を受けた。授業をきっかけに文字の成り立ちについてもっと知りたくなり、私は阿辻哲次先生の『漢字の字源』を選んだ。本を読んで一番驚いたのは、漢字が持つ歴史的な役割だ。広大な中国でバラバラな方言を使う人々が、同じ漢字を使うことで一つの国としてまとまることができたと書かれていた。話す言葉が通じなくても、共通の文字があったからこそ歴史がつながってきたという事実に私は深いロマンを感じた。本を読み終えた後、漢字の勉強に変化があった。今まではただ形を丸暗記しようと苦戦していたが、文字の意味やパーツの役割を意識して見るようになった。その結果、漢字の構造が頭に入りやすくなり、以前よりも暗記するのが楽になった。これまでの私は漢字の表面だけを見て面倒なものだと決めつけていた。しかし、漢字の歴史を知ることは言葉のルーツを知ることだと学んだ。今後は言葉が持つ役割や意味を少し意識しながら、大切に学びたい。
●『白川静 漢字の世界観』(松岡正剛著)を読んで 
~この本を読んで、私は白川静さんが漢字についてとても深く考え、長い時間をかけて研究していた人だということが分かりました。特に印象に残ったのは、漢字について考える時に文字の形や意味だけでなく、その文字が使われていた時代のことまで考えていたことです。授業でも漢字と昔の人々の生活や考え方について学んでいますが、この本を読んでそれを研究してきた人の考え方を知ることができました。私は漢字について考えるとき、今まで教えてもらった方法を元にすることが多かったです。でも、この本を読んで、一つの漢字についても色々な資料を調べたり、他の文字と比べたりしながら考えていることが分かりました。そこまでして漢字の研究をすることがすごいと思いました。また、昔の文字からその時代の人々の生活や考え方を考えることにも改めて興味がわきました。知っていることも、白川静さんの研究を知ってから考えると少し違って見ることもできました。これからは自分でも「なぜこうなったのか?」を読み方なども考えながら漢字を学びたいです。
生徒には常々話していますが、「学び」とは、今まで見ていた物事が、それを学ぶことによって「今までとは違うように」見えることだと考えています。そうして新しい物事の見方を手に入れていく。教科学習や創発学の学びを通じて手に入れた「さまざまな物事の見方」によって多角的に世界を見ることができる、これが本当の「賢さ」だと考えます。
今年も中学1年生たちは「真の賢さ」を手に知れるために順調にスタートを切っています。頼もしい限りです
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